蓄電池分野の背景
本プロジェクトは、COP26でのカーボンニュートラル目標を受け、蓄電池分野の人材育成を目的としています。経済産業省の「蓄電池産業戦略」に基づき、2030年までに150GWhの製造能力を確立し、約5.2万人の人材を育成・確保します。
蓄電池関連産業が集積している関西エリアにおいて、産業界、教育機関、自治体、支援機関等が参画する関西蓄電池人材育成等コンソーシアムと連携し、グリーントランスフォーメーション(GX)社会で活躍できる人材の育成を目指します。これにより、2050年までに地球温暖化ガスの排出を実質ゼロにする社会の実現を目指し、日本の蓄電池市場の競争力を強化します。
国立高等専門学校機構での取り組み
高専発!「Society 5.0型未来技術人財」育成事業
国立高等専門学校機構では、Society 5.0により実現する未来技術をリードする高専発!「Society 5.0型未来技術人財」育成事業を進めています。
これはGEAR 5.0(未来技術の社会実装教育の高度化)、COMPASS 5.0 (次世代基盤技術教育のカリキュラム化)の二つのプロジェクトから構成されています。
それらのプロジェクトを通じて、Society 5.0で実現する社会・経済構造の変化、技術の高度化、社会・産業・地域のニーズ変化を踏まえ、地域や社会の諸課題に自律的・主体的に取り組み、かつ生涯学び続ける学生を継続的に育成するためのカリキュラム点検(教育内容・方法)を行い、Society 5.0時代における高専教育の質保証へつなげます。
COMPASS 5.0(次世代基盤技術教育のカリキュラム化)
デジタルトランスフォーメーション(DX)時代に向け、あらゆる産業においてITを今以上に活用することが求められ、人工知能(AI)、サイバーセキュリティ、ロボット、IoT(モノのインターネット)、半導体、蓄電池などを組み合わせる実装力を身につけた人材や蓄積されるビッグデータをAIで分析活用できる人材が、持続的な経済成長を支えると期待されています。
また、Society 5.0時代をリードする人材に必要な知識、技能も日々変化しています。COMPASS 5.0では、AI・数理データサイエンス、サイバーセキュリティ、ロボット、IoT、半導体、蓄電池という分野を、これからの技術の高度化に関する羅針盤(COMPASS)と位置付け、高専教育に組み込むことで、新たな時代の人材育成機関としての高度化を図ります。