令和7年8月25日(月)〜27日(水)の3日間、「COMPASS5.0蓄電池分野サマースクール in 新居浜」を開催しました。全国の国立高専から学生22名(9高専)、教員9名(7高専および工業高校)にご参加いただき、合計31名が集いました。また、産業界からも6名の方々に運営協力としてご参画いただき、産学連携による実りあるプログラムとなりました。
新居浜高専は、COMPASS5.0蓄電池分野の拠点校として、すべての学科で活用可能な実験教材を開発しました。今回のサマースクールでは、開発した教材を用いた実習を通じて、他高専の学生・教員に教育効果を体験してもらい、改良点や今後の展開についての検証も行いました。
25日は、一般社団法人 電池サプライチェーン協議会(BASC)による講義が行われ、蓄電池の基礎知識に加え、翌日の実験に向けた安全教育も実施しました。
26日は、参加者は3グループに分かれ、簡単な設備を用いてダニエル電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池セル、擬似リチウムイオン電池及びキャパシターの作製実習を行いました。実験後にはグループごとに成果の振り返りを行いました。
27日は、住友金属鉱山株式会社、プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社、GEAR5.0防災・減災(エネルギー)分野の教員および学生による講義が行われ、学生たちは実験教材に関する改善点や安全面の注意点について、グループディスカッションを行いました。将来の進路を考えるうえでも、貴重な学びの機会となりました。企業関係者からは、参加した高専生の高い実験技術や積極的なコミュニケーション能力について、高い評価をいただきました。
今後も拠点校として、実験教材のさらなるアップデートを進めるとともに、産業界や全国の高専との連携を強化しながら、蓄電池分野における次世代人材育成のための教育プログラムを展開してまいります。
■GEAR5.0防災・減災(エネルギー)分野:
GEAR5.0は、「Society 5.0型未来技術人財」育成を目指す高専発の取り組みです。防災・減災(エネルギー)分野では、高出力の次世代燃料電池、レアメタルフリー太陽電池、蓄電池を中心とした次世代エネルギー技術の研究・開発、そしてそれらを社会実装するための高度な教育を推進しています。